算命学について
算命学の歴史は古代中国まで遡ります。
生活に役立てるために、古代の人たちは星の動きや自然を観察していました。
農作物の生産量は、地域の天候や気温と密接に関わっているからです。
長い時間をかけて自然の観察を続けていた結果、自然の中に法則が見出されるようになりました。
算命学はいわば古代中国における占星術のようなものです。
西洋の近代科学のように数式によって記述される自然の法則とは異なりますが、古代中国人たちも自分たちの思想と言葉を使って世界観を描いていったのです。
古代に見出された法則が、さらに長い時間をかけて吟味され、陰陽思想や五行思想が加わり、算命学の土台が形成されていきました。
運気の予測や未来の予知にも用いられるようになり、その効果を発揮してきたため、中国王朝では門外不出の理論として重要視されていたようです。
時代は変わり、第二次世界大戦後に算命学が日本に入ってきました。
算命学も方法や解釈によって複数の分派がありますが、今日では占いの一つとして世間に浸透しています。
先にも述べたとおり、算命学にも陰陽思想や五行思想が取り入れられています。
陰陽思想では、あらゆるものが陰と陽という二つの気によって循環しながら調和して秩序を形成していると考えます。
陰と陽と言うと、異なる性質のものが対立しているような印象を与えてしまうかもしれませんが、対立というよりもむしろ、言葉のとおり、現象を表と裏に区別して捉えることで視点を多様化させるイメージの方が近いのかもしれません。
例えば、善と悪は対立していると考えるよりも、善も悪も人間の心の一側面である、と考えるのが算命学の考え方に近いでしょう。
五行思想は、あらゆるものを「木」「火」「土」「金」「水」という五つの要素に分類します。
自然はそれら五つの要素によって循環している、という考え方です。
占いには相談者の生年月日を使います。
陰陽五行を基盤として、そこに空間にまつわる十干と時間にまつわる十二支を組み合わせて、相談者の性格や運気を導きます。
算命学では自然界の言葉を人間の言葉に置き換えて計算し、命式、人体星図、そして天中殺を出します。
命式は、その人の生まれもった星のことです。
たまに物語で「この人はこういう星の下に生まれてきた」というような表現を見かけますが、それに近いでしょうか。
命式(その人がもっている星)は、生年月日によって決められています。
生年月日というのはその人がこの世界に生まれた日のこと、言い換えれば、その人がこの世界に存在(命)を与えられた日のことです。
この世に生まれるということは、自然の一部として命を与えられたということですから、その存在には自然から何らかの要素が与えられています。
算命学では、生年月日を通じて、その人が自然から与えられた要素を読み取るのです。
命式だけでは、まだその人の要素しかわかりません。
生まれたばかりの私たちは、生命を与えられただけの空っぽの器のようなものなのです。
この世界で生きていくうちに、器にたくさんのものが入り込んできて、食事をするときと同じように、私たちは知識や経験を吸収したり消化したりしながら、時間をかけて少しずつ成長していきます。
ところが、与えられた要素には、つまり私たちの器には、合うものもあれば、合わないものもあります。
自然から与えられたその要素を、私たちはどのように育てていけばよいのでしょうか。
その手がかりを示してくれるのが人体星図です。
先に要素を器と言い換えましたが、さらにわかりやすく言い換えると、それはその人が生まれ持った素質のようなものです。
私たちは、生まれもった自分の素質を大切に育てていくことで、才能が開花します。
ですが、闇雲に努力したところで、必ずしも望ましい結果が得られるわけではないことは、誰もが感じているはずです。
それは、生まれもった素質によって、適切な環境や努力の仕方が異なるからです。
人体星図は、人間の行動や思考の様式を割り出すことで、その人にとっての合う・合わないを明らかにし、どのような環境に身を置き、どのような努力をしていくのが適切かを示してくれるのです。
ただし、算命学に任せればすべてが思い通りになる、というわけではありません。
例えば、大好きなことなのに素質がないということが明らかになる場合もあるでしょうし、自分に見合った努力の仕方がわかったとしても、その努力の仕方が好きにはなれない、といったことが起こる場合もあるでしょう。
算命学といえども、生まれもった星の下でどのように生きればよいのかを示してくれますが、生まれもった星そのもの変えることはできないのです。
最後に、命式と人体星図が明らかになったとしても、気をつけなければならないことがあります。
それは天中殺です。
天中殺というと、よくないイメージがあります。
そのイメージは間違いではありませんが、内容を知っていればそれほど怖がることでもありません(だからといって喜ばしいことではないのですが)。
天中殺は、12年に1度の周期でやってくるスランプのようなものです。
算命学の自然観においては、時間と空間がうまく噛み合わないタイミングがあるそうで、その2年間を天中殺と呼びます。
これは自然界に生きている以上は避けられない不安定な時期なので、誰にでも訪れます。
天中殺にあたる2年間は、結婚や転職といった大きな決断を控えた方がよいそうです。
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